環境編



降下物の検査結果の数値について、基準値はありますか?

降下物(塵や雨)中の放射性物質に関しては、法律等で基準値が決まっているものではありません。

降下物による放射線被ばくはどの程度ですか?

平成23年5月15日以降、毎日測定している降下物中の放射性物質の値は、概ね、不検出の状況が続いています。

降下物は、地表面に堆積するので、土が心配だという声もありますが、地表面に堆積した放射性物質によって人が受ける放射線量は、空間放射線量で評価 できます。 最近の空間放射線量の値は、東京都新宿区のモニタリングポストの測定値で原子力発電所事故前の平常値の範囲内(1時間あたり0.028から 0.079μGy)になっています。

1か月毎の降下物の値が高くなることがあるのはどうしてですか?

都内あるいは東京周辺の土壌粒子等に吸着している放射性セシウムが土ぼこりなどとして舞い上がり、降雨や風により採取器内に入り込むことがあります。

そのため、毎月の降雨量や、風の強さや風向きなどの気象条件によって、降下物に混入する土ぼこりなどの量に違いがあり、それが1か月毎の降下物中の放射性セシウムの測定値の変動に影響し、時おり高い値が観測されるものと考えられます。

なお、新宿区に設置しているモニタリングポストで自動的に測定している空間線量率では、平成23年4月20日以降は原発事故以前の値の範囲に戻っており、新たな汚染は見られていません。

東京都では土壌中の放射性物質の測定結果はどうなっていますか?

東京都健康安全研究センターでは、これまで、文部科学省(現在は原子力規制庁)からの委託事業で年1回土壌の調査を実施してきました。

平成22年度までの結果では、カリウム40、セシウム137、ストロンチウム90などの放射性物質が微量検出されています。(※ストロンチウムの分析は日本分析センター)

 

その他、年度ごと、核種ごと(カリウム40、ストロンチウム90、セシウム137、ヨウ素131等)、の調査結果は以下のホームページで東京都の結果を含めて全国の値が検索できます。

「日本の環境放射能と放射線」
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/kl_db/servlet/com_s_index

なお、平成23年度以後の健康安全研究センターにおける調査結果はこちらのページをご覧ください。

地面近くと屋上での測定値に違いはありますか?

都では、新宿区内にある東京都健康安全研究センターのモニタリングポストにおいて空間放射線量を測定し、毎時間の値をホームページ等でお知らせしています。このモニタリングポストは地上約22mのビルの屋上に設置してあり、屋上床面からは1.8mの高さにあります。

あわせて、同じ敷地内の地表(土壌)から高さ1メートルでの空間放射線量率を、シンチレーション式サーベイメータと呼ばれる携帯型の装置により、1 日1回測定を行っています。地表土から高さ1mでの測定結果は、同時刻のモニタリングポストの測定値とほとんど差はありません。

詳しくは、「空間放射線量の測定の高さによる違いについて」をご覧ください。

 
 

※ モニタリングポストを設置している建物の解体工事に伴い、平成25年7月25日に、これまで設置していた建物の屋上(地上約18m)から隣の建物の屋上(地上約22m)に移設しました。なお、当センター敷地内の工事完了後にはモニタリングポストを地上に移設する予定です。

屋外のプール水に原発事故に起因する放射性物質はありますか?

屋外プールは、プール開きの前に貯水されていた水を排水し、清掃を行った後、新たに水を入れて使用するため、それまでに溜まっていた放射性物質の影響はありません。

通常、プールに使用されている水は水道水ですが、現在、都内の水道水から放射性物質は検出されていません。

また、塵や雨などによって大気中に含まれる放射性物質が降下してプールに入ることが考えられますが、都が毎日測定している降下物の放射性物質は、現在、検出されていません。

屋外のプールサイドの放射線量は高くありませんか?

現在の空間放射線量の値は、東京都新宿区のモニタリングポストの測定値で原子力発電所事故前の平常値の範囲内になっています。

プール水を飲んでしまったが、放射性物質の影響はありますか?

プールには水道水が使用されています。現在、都内の水道水から放射性物質は検出されていません。

海水浴場の放射性物質の基準はありますか?

環境省は、平成24年6月8日付けの通知で、海水浴場等の水浴場の放射性物質に係る水質の目安として、「放射性セシウム(放射性セシウム134及び放射性セシウム137の合計)が10Bq/L以下」を示しています。

海水浴場で泳いでも放射性物質の影響はありませんか?

東京都には、伊豆諸島や小笠原諸島に海水浴場があります。東京都では、海水浴シーズン前の平成25年5月に、8島(大島、新島、式根島、神津島、三宅島、八丈島、小笠原父島、小笠原母島)で海水中の放射性物質(セシウム134、セシウム137)の測定を行いました。結果は、すべての島で放射性物質は不検出(検出限界値の1.0Bq/kg未満)でした。

なお、平成24年及び23年にも各島で海水中の放射性物質を測定しており、結果はいずれも不検出(検出限界値の1.0Bq/kg未満)でした。

 ※ 都の測定では1.0Bq/Lを1.0Bq/kgとみなしています。

 

水道水や降下物の測定結果に「ND(不検出)」と書いてあるのは、どのくらいの値のことですか?

健康安全研究センターでは、文部科学省で定めた測定方法に基づき測定を行っています。

測定には測定誤差があります。測定値がその測定誤差の3倍より小さい値の場合には、結果を数値として示すと正確さを欠く可能性があるため、「ND(不検出)」と表示することになっています(ND:Not Detectable)。

現在の測定状況においては、水道水は測定値が概ね0.2Bq/kg未満の場合に「ND(不検出)」と表示しています。

また、降下物は、降水の有無等によって影響を受けるため、水道水に比べて測定値や測定誤差の変動が大きくなります。現在の測定状況においては、測定値が雨の影響が無い場合で概ね3Bq/m2未満、雨の影響がある場合で概ね50Bq/m2未満の場合は「ND(不検出)」と表示しています。  

 

測定値、測定誤差と結果の表示の例

 測定値  測定誤差  測定誤差の3倍との比較  結果の表示
 (例1) 100  ±5  100>15  100
 (例2) 1.5  ±0.2  1.5>0.6  1.5
 (例3) 0.04  ±0.02  0.04<0.06  ND(不検出)

 

上の表で、例1の場合、測定値が100、測定誤差が5という結果が出ました。この場合は、測定誤差の5の3倍が15です。測定値100は15より大きな値であり、正確な値として、そのまま100と表示します。

例2の場合も、同様に測定値の1.5は測定誤差0.2の3倍である0.6よりも大きい値であり、正確な値として1.5と表示します。

例3の場合は、測定値が0.04、測定誤差が0.02であり、測定誤差の3倍は0.06になります。測定値の0.04は測定誤差の3倍の値0.06より小さな値ですので、そのまま数値を表示すると正確さを欠く可能性があり、「ND(不検出)」と表示します。